実演鑑賞
初日と前楽を観劇。
大好きな俳優二人ががっぷり四つに組んで火花を散らす。いや、違うな。決して戦っているわけではない。可愛らしさも、可笑しさも、激しさもぶつけ合っているけれど、相手を倒すわけでも、やり込めるわけでもない。それぞれが持ちうるスキルと感情を、これでもかと惜しみなく披露して、それが互いを刺激して、高め合う熱情がうねりのように遠心力を増して空間を飲み込んでいく。物凄いモノを観てしまったなという思いを客席が共有した。
ストーリーは二度見ても掴めなかった。理解しようとする程に混乱した。でもきっとそれが正解のような気もしている。なぜなら彼女たちは精神に異常をきたしているという話なのだから。終演後の腑に落ちなさは、まんまとしてやられたのかもしれない。