2番目、或いは3番目 公演情報 ナイロン100℃「2番目、或いは3番目」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    笑いの先にあるものは何だろうか。
    開演前、佇むセットを見て「どん底」風なのかな? と思った。
    ただ、「どん底」のストーリーをほとんど度忘れしていて共通点があるのか、そこから想起されたものがあるのかを確認できなかった。
    訪れた者たちの衣装は「かもめ」の舞台衣装だとストーリー上で語られていたから、むしろチェーホフからだろうか。

    『神様とその変種』の時、私は「セチュアンの善人」がイメージに出てきたのだが、ケラさんには何か過去の名作をケラ風にという意図でもあるのだろうか。


    内容のほうだが、近作同様3時間の長丁場を笑いで上手くつなぎ退屈はさせない。
    しかし、見終わって何を自分は得たのかといえば、「何も」と思っている。
    もちろん何かを得る必要があるわけではないし、何もない演劇というのも素晴らしいと思うのだが、上演中あれだけ笑っていた自分と、観終わった今の自分の違いは何かと考えてしまう。


    前回観た時は大倉さんが芝居世界からはみ出し気味だったと思ったが、今回はしっかりといきていた。


    「ここは自分たちの町より酷い」と頑なに信じる姿、相手を自分たちよりも下の者だと思いたがり、施しをしようとする姿に普段の自分や、周りの人間の姿を見た思いで笑ってしまった。
    善とは何か、差別とは何か、人間とは何かと意識的に考えることができるのはいいことだと思えた。


    ラスト、人々が消えた後、建物がライトで縁取られたとき、それまで3次元だったセットの町が2次元の書き割りになったことが印象的だった。


    休憩中に後の方で、小男ばかりが出ているのでキャラクターの区別がつかない、といったことを喋っているのを聞きクスリとした。

    8

    2010/08/01 22:36

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  • KAE様


    ありがとうございます。


    DVD化の可能性ありなら待ってみようと思います。

    2010/08/06 00:17

    「東京月光魔曲」は、まあ、これでもかってくらい、雑多な人間が出てきて、ちょっと話があちらことら行き過ぎて、収集がつかない感じがありました。
    よく考えると、辻褄が合わない箇所もありそうでしたし…。
    でも、昭和のカフェとかの雰囲気はとても良く出ていて、視覚的にワクワクするところの多い舞台でした。
    瑛太さんも、松雪さんも、とても魅力的でしたしね。
    確か、wowwowだったかで、テレビ中継があったように思いますので、その内DVDが販売されるのではと思います。

    2010/08/05 03:54

    KAE様

    「東京月光魔曲」は未見ですのでどんな作品か気になります。
    いろいろとイメージが浮かぶ作品だったのでしょうか? 

    2010/08/04 03:16

    京様

    確かに、狙いはどこにあるの?とは、私もよく考えてしまいます。

    「東京月光魔曲」なんて、まさにその典型でした。一応、観ている時は、楽しんでいたのですが、帰宅する頃、「で、何?」って気にはちょっとなりました。(笑)
    まあ、あの作品は、役者さん達が、それぞれ大活躍で、それだけで、かなり満足してしまったのですが…。

    2010/08/04 03:00

    ケラさんの近作はいつも「何か」をイメージしてしまい、狙いはどこにあるのかと考えてしまいます。

    「アナテフカ」を聞いたときは歌が頭の中に流れました(笑)。

    2010/08/04 01:21

    京様

    その同行者の方も、センス抜群!!確かに、屋根の上の~のラストシーンのようでしたね。そう言われてみれば…。(笑)

    2010/08/02 23:08

    KAE様

    確かにあの生物が息絶えたシーンは印象的でした。

    みんなが町から出て行くところなんかは、同行者は「アナテフカかと思った。」と笑っていました。

    2010/08/02 23:03

    京様

    そうですね。確かに、「どん底」とチェーホフが、入り混じって、ミキサーに掛けられたような印象がありました。

    私は、人間が、鼻をそがれて血まみれになった情況よりも、あの謎の生物の息絶えた時に、不思議な哀切感がありました。

    私も、大倉さんは、今回は、誰よりも、舞台で生きていると思いました。

    2010/08/02 00:00

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