自慢の親父 公演情報 工藤俊作プロデュース プロジェクトKUTO-10「自慢の親父」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    やっぱオモロイなァ。オイスターズ平塚氏の世界が炸裂である。ふとした不安から不条理を極めた態度を見せる存在が、一人に加えて、二人目が出てきて関係者一同カオス化したのち、二人目の不条理が一人目の不条理への「返し」と思しく見え始め、ようやく「さて次の日=を待つのみ」と落ち着いた夜が明け。実は前夜に二人目が「おや?」と引っ掛かる台詞の伏線通り、卓袱台返しをして平然としてるのに唖然、も束の間、新たな不条理言動の登場でカオスだ〜というオチであった。構成はシンプルだが笑いどころ多々あり、余は満足であった。

    ネタバレBOX

    脚本としては二つの読みを残していて(作者的には一つなのかもだが)、20年ぶりに親父に会いたいと携帯メールに送ってきた息子に、会えるのかどうかという所で当日を迎え、現れた「息子」(平塚直隆氏)を、芝居では20代前半だったはずが「どう見てもそう見えない」事になっており、「これは一体どういう事か」不条理を解明する挑戦を再び始める、というオチになっている。「こっち」では本当の父が今の自分を見せたくないというので代わりを立てたのだが、どうやら「そっち」でも同じ事が起きたらしい、という彼らが考える線と、芝居中では一言も語らせなかった「詐欺」の可能性もチラッとよぎる。全く想定していなかった事が終幕の次の瞬間始まる余地も残して(相手も随分間抜けな詐欺師だな、とはなるが)終わるのが良い。

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    2024/03/26 08:55

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