実演鑑賞
満足度★★★★
やっぱオモロイなァ。オイスターズ平塚氏の世界が炸裂である。ふとした不安から不条理を極めた態度を見せる存在が、一人に加えて、二人目が出てきて関係者一同カオス化したのち、二人目の不条理が一人目の不条理への「返し」と思しく見え始め、ようやく「さて次の日=を待つのみ」と落ち着いた夜が明け。実は前夜に二人目が「おや?」と引っ掛かる台詞の伏線通り、卓袱台返しをして平然としてるのに唖然、も束の間、新たな不条理言動の登場でカオスだ〜というオチであった。構成はシンプルだが笑いどころ多々あり、余は満足であった。
実演鑑賞
満足度★★★
スタンダップ・ショーのような、コントのような舞台である。ノーセット。
俳優のしゃべりだけでドラマが進む。そろそろ働き口もなくなりそうな老いた父親が長年会うことのなかった息子に会うことになり、現在の中年バイト暮らしを取り繕うべく、働いている工場の労働者たちが「自慢の親父」作りに右往左往する。それぞれの登場人物たちの思い違いの笑いだけが主なネタで見せていくが、全体に思いつきの進行なので終わりまで見ても、どうと言うことはない。かくべつ異色の俳優がいるわけでもなく、全体に、ギャグも演技も古めかしい。テンポも間もまったりしている。1時間半足らず。
それでいて、不思議に腹は立たないところが平塚直隆の本で、救いどころがないのに、相変わらず、オイスターズだなぁ、と空席もある劇場をあとにする。今時珍しい舞台ではある