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この世界は、だれのもの
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ながめくらしつ「
この世界は、だれのもの
」の観てきた!クチコミとコメント
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Yuichi Fukazawa(75)
実演鑑賞
満足度
★★★
鑑賞日
2024/03/01 (金) 19:30
「激しくも静謐な男女の交錯」
ネタバレBOX
開演前の舞台上に男(目黒陽介)がひとり、椅子に座って小首を垂れている。ときおり宙を仰ぐ目には光が灯っていない。定刻になると袖から他の出演者が舞台上の椅子や机を動かしてあっという間に場面が変わり、いつの間にか男は消える。われわれ観客はこうして本作の激しくも静謐な世界に誘われる。
やがて別の男(目黒宏次郎)と女(入手杏奈)によるダンスが始まる。男の首に女が腕を絡ませるところを見ると恋人のようだが、近づくかと思いきや激しい振りへ変わり、やがて離れていってしまう。まるで出会った頃の男女の濃厚なラブシーンが倦怠期に突入し、果ては喧嘩沙汰に発展して別れていくかのようなカップルの時間の経過を見たような心地になった。
次の場面で冒頭の男は別の女(安岡あこ)とお手玉のような、パンの種のような、たるみのある白いボールを使ってゲームに興じる。陣取り合戦のようにもオセロのようにも見える他愛のないやり取りがいつしか体を乗り出した奪い合いとなり、ボールの動きは激しさを増す。暗い舞台上にその白さは一層映える。
こうしてダンスのとジャグリングそれぞれのペアが交互にパフォーマンスを続けていく。ダンスペアで圧巻だったのは、男が椅子の背に手をかけたり女にしがみつかれた状態で見事な倒立を見せたり、長机の背後に張り付き壁に見立てた状態で縁から顔や手を出したところである。まるでスパイダーマンようなしなやかな身体性に目を見張った。机や椅子は出演者が安全にパフォーマンスができるよう、今回のための特注したということにも驚いた(舞台美術:照井旅詩)。他方ジャグリングのペアが見せた、数個の白いリングを腕や首に絡ませて互いの体を近づけては離す、その過程が切ろうとしても切れない縁のようにも、知恵の輪を解くべく苦慮しているようにも見えたところが面白かった。
全員が無表情ながらペア同士激しく体を使うため、息つく暇のない濃密さに溢れゆたかな感情が交錯しているように感じられた。このように書くと張り詰めた舞台のように思われるだろうが、ゆったりと伸びやかに展開していくというのが本作の大きな特徴である。淡々としていながらも不協和音が耳に残るイーガルのピアノ伴奏や、ダンスやジャグリングに陰影を与えた秋庭颯雅の照明も作品に大きな貢献をしていた。ただ男女が近づいては離れていくという振付やジャグリングに型があるように思えてしまい、先の展開がおおよそ読めてしまうきらいはあった。
最後は、それまで交わることのなかったペアが合同で綱を引き合う。ここでもペア同士協力し合ったり邪魔をしたりして面白い。しかし高跳びや縄跳びのようなじゃれ合いも見てみたかったというのは無理な頼みだろうか。
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2024/03/17 11:57
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