実演鑑賞
満足度★★★★
以前戯曲を読みかけた事を思い出した。当日は25分の電車遅延(確か強風の日)で冒頭15分程程遅れて入場するも、風景に既視感。親類の葬儀に出ようと喪服を着たりぐずぐずしている。。(と思ったら結婚式だったらしい。)
若手の俳優たちの名は殆ど知らなかったがよく演じていた。
松田正隆の戯曲は長崎を舞台に、微妙なバランスで保たれた関係の揺れを描く。今作は離島のとある平屋、適齢期を過ぎた「出来た」姉が、弟の結婚式に出かける準備の朝に始まり、夫婦と姉の同居生活が進む中、中学教師である弟の生徒らが訪ねてきたり姉の異性関係が持ち上がったりを経て次第に姉弟の間に築かれていた紐帯がじわじわと可視化されて来る。そしてそれを直感する嫁の行動、姉を思い続けていた男の行動がドラマの熱度を徐々に高め、融解し、液化して心に沁み広がる。