柏原照観展 公演情報 牡丹茶房「柏原照観展」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/02/22 (木) 14:00

    私設美術館を開設するほどの美術蒐集家・その子たち・孫の三代を3つの時代で描いた連作短編集。
    1編目は芸術家の業や傲慢さからの悲劇という印象だったが2編目の中盤あたりからサイコホラー臭が漂い、3編目は完全にそちらにシフトという……。
    観劇直後は「新感覚ホラー」という印象だったが、帰路つらつら考えてみたら複数のモチーフに民間伝承の怪談話を思わせるものがあり、つまりこれは「モダンホラーの皮を被った古典怪談」ではないか?と思ったり。
    また、すべては語らず謎を残したままシレっと次に移る構造に清水崇監督の「呪怨」(ビデオ版)も連想。そして、観客の想像に委ねる幅が大きいだけにいろいろな解釈ができそう。
    あと、1編目は時代背景のためもあってか往年の「江戸川乱歩の美女シリーズ」を想起。(笑)

    ネタバレBOX

    1989年での舞佳の妊娠、発覚時点では近親相姦かと思ったが本人の言から処女懐胎と思い直す。
    そしてケイが憑依したように見える2024年の由希の異変も考えてみると舞佳に宿ったのはケイの「執念(怨念よりもこちらだと思う)」あるいは「残留思念」であり、由希はケイの化身/転生ではないか?
    霊などの子(あるいはそれ自体)を宿す処女懐胎は日本の怪談だったか海外の悪魔伝説だったか(あるいはその両方)になかったっけ?

    0

    2024/02/28 08:39

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大