LOVE YOUR LIFE 公演情報 readymade foundation「LOVE YOUR LIFE」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    戦争もの
    以前、朗読劇はセリフ劇より難しいかもしれないと
    ベテランの俳優の方から聞いたことがあるが、
    その意味がわかった気がする。

    戦争モノは非常にバランスが難しい。
    最後のフリートークまでいなかったらあまり印象が良くなかったかもしれない。

    ネタバレBOX

    当然ながら若い人たちは戦争など経験したことがない。
    それでも脚本にある残酷な事実を表現しなければならないが
    役の置かれたあまりの過酷な状況を前に、入れ込みすぎて、説教臭くなる。
    それに押し付けがましさを感じて、観客が戦争モノを避けるようになっていく。

    この舞台もそうなりそうな感じがしたが、
    ジャーナリストの男性を演じた方の冷静な演技が温度を下げてくれたことと
    最後の主催の方のフリートークを聞いたので印象が上がった。

    若い人が戦争モノに挑戦するという気概は素晴らしい。

    個人的に、人間が生きるとどこかで必ず戦争は起こると思うが
    それを文化の力でとめるということは、芸術の究極の使命であると思う。

    それを真っ直ぐ語れる主催の姿勢がとても好感を持てた。
    ただ、フリートークに参加してなかったら★は二つだったかもしれない。
    だからこそ舞台の中で、その誠実さや素直さに変わる何かを示してほしいと思った。

    なるべく公平にと書かれた脚本だとは思うが、
    遠い戦争を描いているとはいえ、思想はデリケートな問題。さまざまな視点が必要だと思う。
    今回も事実を積み重ねているのだろうが、やはり一方的だと感じる部分もあった。
    戦争モノは見る側も、無条件で無批判になりがちである。
    どうしてもつらかったりかわいそうな人たちを出されると同調しなければならない気になる。
    観る人の哲学や判断も大事になる。

    また舞台を作る側の人々が、もっといろんな観方を提示するべきなのだろう。
    戦争についての舞台も作っていかなければならないのだと感じた。
    考えさせられる一日になりました。

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    2010/07/24 21:51

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