実演鑑賞
満足度★★★★★
「チックジョ~」「桜の森の満開の下」観劇。
「チックジョ~」敵も味方も入り乱れてのドタバタ劇。上の命令に怯えつつ、敵にひるみ、そして、女に振り回される。馬鹿で可愛げある男たち。それでも必死に走り回る姿は、前向き元気!客席からは絶えず笑いが起こっていた。(隣の席の若い女性は始めから終わりまでずっーーーと笑い続けていた。私はそこまで笑えないが。)
「桜の森の満開の下」対しこちらの舞台は絶えず悲しみや苦しみ、やり場のない想いに溢れていた。(重いだけではないが)
むせかえるほどの桜を想像させる演出、美しいよりその中に呻きや冷たい視線、恨みや哀しみ、一人に向けられたそれらが渦巻いているように感じられた。
どちらも上演時間が長く、短期間に三本の上演はかなりハード!西田作品、AND ENDLESS時代にもつながるストーリー三作同時上演は当たり前であったが、それでも相変わらずこなしている田中・村田両氏は凄い!個人的に田中良子さんは"様"を付けてしまうくらいその存在感、演技力に惚れ込んでいるのだが、今回も充分過ぎるほど堪能させて頂いた。特に"桜の"彼女の役は妻と母と女、息子に対する心の歪みから自分を壊し続けていく姿が切な過ぎた。