オデッサ 公演情報 ホリプロ「オデッサ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    笑いに次ぐ笑いのうえに、ミステリーは意外な展開を見せる。それで終わったかと思うと、最後にどんでん返し。100分、十分に楽しめる。ただ三谷幸喜は今回もメッセージをこめることには非常に禁欲的である。ニール・サイモンのように。

    殺人事件の取り調べ。互いに話の通じないアメリカ人警部(宮澤エマ)と日本人容疑者(迫田孝也)、日英両語ができる青年(柿澤勇人)が、日本人を救おうと間に立って悪戦苦闘する。数十年前の最初の思い付きは、日中戦争中の中国での、日本人と中国人の話だったそうだ。間に立った通訳が、戦闘を避けようと嘘の通訳を繰り広げて、爆笑コメディーになる。この設定なら、笑いだけではなく、戦争回避という大きな目的を背景にした、奥行きのある話になったと思うのだが。「笑いの大学」のように。

    ネタバレBOX

    開幕10分後、取り調べが始まるや否や、日本人旅行者(迫田孝也)は米国人警部(宮澤エマ)に「私が殺しました」と突然告白する。客席はびっくり。通訳の日本人青年(柿澤勇人)もそれ以前の彼とのやり取りで、無実を確信しているから、思わず「He says he didn't kill him」と、嘘の通訳をしてしまう。ここから、旅行者が演じる殺人の状況の再現を、そば打ちの様子に変えて訳したり、あの手この手の爆笑場面が続く。最後のどんでん返しの伏線が、最初からはっきり示されているのはさすがである。まさか、そうなるとは。観客も騙されても腹が立たない。

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    2024/01/18 23:58

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