峯の雪 公演情報 劇団民藝「峯の雪」の観てきた!クチコミとコメント

  • セリフの美しさ。
    とある九州の片田舎。
    窯業の町。
    戦争の波が荒く押し寄せ、
    自由な焼き物が許されない時代になっていた。
    そんなある日、
    陶工としてはをはせている治平もとに、
    奇妙な焼き物依頼がやってくる。
    そこへ満洲へ行っていたという次女が帰国し、
    良からぬ噂が……。
    はたして、その真相が明らかになると、
    戦争というものを実感することになっていくのだった。

    三好十郎の骨太な戯曲。
    戦争から遠く離れているような、
    片田舎の市井の人々が、
    ゆったりした時間の流れが変わっていくことに、
    うすうす気づいていく。
    また一方では、
    その中心の人間が“陶工”という芸術家であるところが、
    画一的になっていく“国民”の姿を浮き彫りにしていく。

    手堅い作りで、
    ドラマとして十分楽しめるが、
    今、なぜ、三好十郎か、
    という部分が希薄なため、
    物足りなさが残る。

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    2010/07/12 13:23

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