実演鑑賞
満足度★★★★
夢想(無意識)の中で朧気に立ち上がる物語、それを現実の恋愛とリンクさせた独特の世界観。主人公 白輪地柚月(井関友香サン)は、幼い頃から何度も同じ夢を見る、が 目覚めれば曖昧なだけで他人に話しても分かってもらえない もどかしさ。しかし 何故か気になってしょうがない。非現実(夢幻)に悩まされ、現実の恋愛に支障をきたすことを恐れている。そんな彼女を悪態をつきながらも優しく見守る幼馴染の須田浩成(村田直樹サン)。彼の純情が少し切ない。
一方、柚月を取り巻く人々の心配を通して淡い恋模様をも描いている。舞台美術によって夢想と現実といった異なった世界観を分かり易く観せる。少しネタバレするが、夢想の世界は着物を着た時代劇、それを俯瞰するように眺める現代 といった見た目でも区別できる。
物語は夢に込められた人の想い、朧=淡いといった比喩であろうか。
(上演時間2時間 途中休憩なし)