KEY LOCK 公演情報 コメディアス「KEY LOCK」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     誰が何の為に? の解は明かされないが、この解の類推は比較的容易い。論理的に詰められるからだ。

    ネタバレBOX

     板上横長の箱の上部に掌をかざすと機能する機械が1台置かれ、ホリゾント中央上部に小型モニター、その下の壁左右に開けられた開口部。更に劇場入口から板へ延びる壁面に大型のモニターが設置されている。出捌けはホリゾントに開けられた開口部2か所。
     物語は誰が何の為にこのようなことをしたのか、最終的に一切明かされないものの、一種の知的ゲームのような作品に纏め上げられている。1室、モニターにキーボードと?マークが描かれた升目5つが表示された部屋。他は各部屋に1人、兎に角目覚めたらサイズも部屋のレイアウトも据え付けられている機器も完全に同じで掌を翳した後機械下部から排出されるアイテムのみ異なる仕様の部屋。因みに各部屋は微妙に色彩が異なる。部屋総数はずっと不明、建物のある場所も部屋総数も、このように人々を閉じ込めた者の意図、正体、目的も一切謎である。然しアイテムは配置された部屋に入った者専用で他の者が機械に掌を翳しても反応しない。こんな具合に少しずつ謎が解き明かされる。小さなモニターには様々に配置された黒点が、異なる数レイアウトで表示されている。訳が分からないので自然に登場人物たちは壁に開けられた穴の向こうに何があるのか調べに行く。こうして互いが出会い、各々の受け取ったアイテムが異なることを知り、施設自体がロックされており、このロックを解除しなければ解放されないことを理解する。此処迄理解できるとロック解除に必要なことは暗号を解くことだと知れた。各登場人物が彷徨いつつ徐々に知り合ってそれぞれが入手したアイテムを用いて暗号を解く。暗号を解く為には総ての情報を入手してデータを分析、解き方を考え実際に解かねばならないから、正解を得るのは最終盤に入ってからである。この過程の試行錯誤や未知に遭遇せざるを得ないシチュエイションから生じる疑心暗鬼や恐怖、直ぐ正解に辿り着けないことから来る焦りや死への恐怖が上手く配置され、観ている者たちも緊張感を持続して観ることができる。面白い。

    0

    2023/11/23 17:06

    0

    4

このページのQRコードです。

拡大