江古田駅をミナミへ 公演情報 劇団二畳「江古田駅をミナミへ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    「B.深夜のラジオ」「D.事の顛末」を観劇。
    「劇団二畳」の通り、タタミ二畳以上の空間、最小限の音響・照明効果のみで味わい深い内容(短編)を観せる。昨年も観劇し、その面白さにハマってしまい 今年も楽しみにしていた。その期待は裏切られることなく、あっという間の65分。

    先に 少しネタバレしてしまうが、二作品はまったく違うテイストだが 繋がりがある。
    「深夜のラジオ」はタイトル通り、深夜 午前3時に父と娘2人が語る たわいない話。秋の夜長ならぬ夜更けに1人 こそこそディスクジョッキーのまねごとをする娘(妹 高校1年)、それを覗いて揶揄う姉、そして仕事から帰った父を交えて…。昼公演、至近距離でビール(ノンアルコールだと思うが)を飲む父、カップラーメンを食べる娘たち。そのニオイが空腹感を刺激する。
    「事の顛末」は、一転サスペンス ミステリー風で、どんな結末を迎えるのか興味を惹く。登場人物は 5人と少し多いが、緊張と迫真といった雰囲気を醸し出すが、階段(怪談?)あたりから ちょいちょい合いの手が入り笑いが…。
    (上演時間1時間5分) 

    ネタバレBOX

    「B.深夜のラジオ」
    ティシュボックスを使って、マイクやオーディオミキサーを作り、深夜DJの真似事をする相馬繭子(田中千絢サン)とその様子を覗いている姉 早苗(折河夏季サン)の たわいない会話。そこへ深夜勤務(鉄道保線員)の父孝三郎(鈴木恂也サン)が帰ってきて親子の とりとめのない会話へ。DJをして楽しんでいる様子から、将来 (職業)何になりたいかといった展開へ。父は鉄道運転手を夢見ていたようだが、今は鉄道に関わる仕事をしている。そして突然、学生時代に演劇部の手伝いをさせられた話を始めた。そして唐突に台詞の一部を諳んじるが、それがチェーホフの「かもめ」である。何とも まっつたりとした時間が流れる。

    「D.事の顛末」
    「深夜のラジオ」から約30年後の姉妹の話。ある別荘地に繭子(五十嵐ミナ サン)と夫 五十嵐裕史(和田彰サン)がやってきて、管理人に色々訊ねている。そこへ怪しげな男がやってきて…。その様子を階段下で見ている姉 早苗(たきざわちえ象 サン)、繭子曰くこの別荘で姉が殺され、といった衝撃的な言葉。と いうことは階段下にいるのは幽霊か。虚実が入り乱れ混沌とした様相へ、しかし映画で言えば「カッート」といった どんでん返しの結末へ。繭子の演劇公演の稽古という劇中劇、それを階段下で見ている姉。しかも姉 早苗が男に騙されたという実生活を舞台化するという強かさ。

    「深夜のラジオ」と「事の顛末」は、高校時代から約30年後の姉妹という繋がりがある。しかも[「深夜のラジオ」で父が話していたチェーホフの「かもめ」、それを いずれ上演しようか といった台詞が…。実に巧い組み合わせの短編だろうか。
    次回公演も楽しみにしております。

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    2023/10/29 15:56

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