実演鑑賞
満足度★★★★★
「尺には尺を」を観劇 90分+20分休+60分
昔「歌わないソニンさんは魅力半減」と書いたことがある。あれから3年半、私も成長したのだろう「歌わないソニンも最高!」と180度転換した感想をもったのである。
うん?そうか?いや違う、彼女は歌っているのだ!ナチュラル・コーラスな声の音色、ナチュラル・リバーブな音量と音程の微妙な変化、そして緩急の変化、そうこれは言葉ではなく歌なのだ。他の出演者は現代口語的なセリフ回しであるのに対して彼女だけは芝居的な、芝居がかった、芝居じみた演出となっている(かなり興奮して盛ってますw)。体幹のしっかりした美しい身のこなしも相まって彼女の演劇の今を存分に楽しむことができる。最後の「え?なにこれ!おかしくない?」という表情がたまらない。
後方に空席があるのが残念だが、納得のスタンディングオベーション。
岡本健一さんとソニンさんが大活躍するのに対して浦井健治さんと中嶋朋子さんは出番も少なくオーラを消しているのがずっと不思議だったのだが、そうか同一俳優陣2作品交互公演とはそういうことか、明日はまったく逆になるのだと今悟った。両作で主演はさすがに無理だろう。これだけ観て「浦井健治オワタ」とかいわれるリスクもあるなあ。そうだ最初の出演者の怪我のため急遽登板となった宮津侑生さん、今日は思いっきり目立たねばならない番であったのだが普通に良い演技だった。明日は少しは楽ができるのだろう。良かった良かった。