実演鑑賞
満足度★★★★
フランチャイズ契約スーパー・サンエー府中東店のバックヤードが舞台。説明にもあるが、コロナ禍、そして近くに大型商業施設がオープンしたことで経営は危機的状況。何とか乗り越えようと店長の息子とパート達が奮闘するが…。正社員ではなくパートという立場が妙。
公演では、コロナ禍やパワハラによって既にあった問題、すなわち経済格差(貧困)や労働問題などを揶揄する。パート(非正規雇用)が職を失ったりセクハラを糾弾した社員を経営不振の店に送り込んで といった理不尽さ。社会的弱者に対する社会の歪を面白可笑しく皮肉る。けっして挫けない、そして明るく元気に明日を迎えようとする、そんな勇気がもらえる好公演。
危機的状況を打開しようと皆で知恵を絞る。今まで言われたまま仕事をしており、<全力>で何かをしたことがない。色々な事情や葛藤を抱えたパート達、そんな彼女達が一致団結して困難に立ち向かう。その意味では登場人物の成長譚とも言える。それをミュージカル風に歌や踊りを盛り込み、現代社会の再生エンターテイメントとして観(魅)せる。
(上演時間1時間30分 途中休憩なし) 【J】