期待度♪♪♪♪♪
実地の取材に基づく作品であることに先ず興味を覚える。ロリータコンプレックスという言葉で直ぐ頭に浮かぶのはナボコフの小説「ロリータ」(1955年刊)やキャロルの「不思議の国のアリス」、「鏡の国のアリス」等、文学史上特筆すべき傑作だが、キャロルは実際に大学教授であったし、「ロリータ」に登場するハンバートも大学教授という設定になっている点が面白い。一方、今作の劇作家が取材対象をどのような人々と当初考え取材に当たったのかも、また最初からロリコンというコンセプトだけを頼りにランダムに取材したのか等詳細が分からないからハッキリは分からないが仮にランダムにロリコンというキーワードに該当する人々に取材したのであれば、世界文学の傑作を書いた文学者や大学の研究者とそうでない人々のロリータコンプレックスの質レベルでの差異が見えてきそうだ。期待している。