瀬戸内の小さな蟲使い 公演情報 桃尻犬「瀬戸内の小さな蟲使い」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    開演前SEはホールの『ノーバディーズ・ドーター』(多分)、コートニー・ラヴのソロ、『アメリカズ・スウィートハート』。1995年、ホールの新宿リキッドルーム公演を観に行った記憶が甦った。ぎゅうぎゅう詰め酸欠の会場、ドラッグをヤりまくっていた外人女が何人もぶっ倒れていった。暴れる外人男をコートニーがステージに上げてヒールで蹴りを入れていた。

    中崎タツヤ作品に通ずる笑いのセンス。これは面白い。「キング・オブ・コント」クラスの出来。笑いにうるさい方は是非一度チェックしておくべき。関西弁のテンポのよさ。

    主演の鈴鹿通儀(みちよし)氏、かなりの厚底メガネは役作りか。ゆうめいの『ハートランド』でも強烈なキャラだった。
    MVPはその彼女、片桐美穂さん。ドランクドラゴンの塚地を彷彿とさせるデフォルメの効いた顔芸。表情だけで会場がどっかんどっかん沸く。
    橋爪未萠里 (いゆり)さんは尼神インターの渚っぽい痛快な喋り。iakuの『あつい胸さわぎ』も見事だった。
    中尾ちひろさんは実弾生活アナザーの『クレープ・オリベ』の妹役だった。内面が全く読めない。

    何かがズレている伊与勢我無(いよせがむ)氏と主催・野田慈伸(しげのぶ)氏の掛け合いもスウィング。

    そして皆が待ちに待ったてっぺい右利き氏が満を持して登場。期待で客席の空気がどよめいた。

    キャラ設定、配役、演出が完璧。
    是非観に行って頂きたい。

    ネタバレBOX

    兵庫県の寂れた遊園地のアトラクション、フリーフォールが頂上で停止。海辺の寒風吹きすさぶ中、取り残された乗客達それぞれの会話。東京での同棲生活から実家に帰り、家業の『蟲使い』を継ぐ鈴鹿通儀氏。恋人の片桐美穂さんを帰郷に誘うも「結婚する気はまだない」と告げる。混乱する片桐さん。

    第2部は『ガロ』系のテイストで、根本敬や蛭子能収っぽい。海辺の再会が蛇足に感じた。何の説明もなく、絵だけで終わった方が好き。

    0

    2023/06/25 09:31

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大