引き結び 公演情報 ViStar PRODUCE「引き結び」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    大雨という悪天候だったが、<ReStart>観に行ってよかった。
    テーマは明確…副題にもあるようにー紬ぎ結ぶは「命」の糸ー。
    子は親を選べないというが、本当はこの親のもとで生まれ育ちたいと、そんなことを思わせる物語である。この世に生をうけた命もあれば、そうでない といった愛憎の観点で描かれているが、現世にいるか いないか いずれにしても親と子の命の紬ぎ にかわりない。

    中盤までは ドタバタと慌ただしいが 緩い観せ方、しかし 終盤は「命」という重い、そして思いテーマがしっかり伝わる感動劇へ。少しきれいに纏めた感があるが、説明あらすじ にある「生まれた時からなぜか一緒にいる”雪江”」の存在がラストに明かされ、涙腺がゆるむ。
    (上演時間2時間 途中休憩なし) 【結チーム】

    ネタバレBOX

    舞台美術は、左右非対称のカラー(アイボリー、ピンク、ブルー)箱を階段状に積み重ね、二階部へ通じる。手摺があり屋上という設定であり、別場所の道路でもある。舞台は、主人公 高松一輝が通う ホシノ大学構内であり、彼に関わる人々の生活空間。この上り下りがスピード感・躍動感を生みテンポ良く展開していく。

    故郷 北海道の地を離れ念願の一人暮らしを始めた一輝。同じ大学(医学部)に通う彼女 後藤香澄ができ幸せキャンパスライフを送るはずが…。大学の友人、不思議な存在(もじゃ神様)原田、そして雪江、個性豊かというかキャラの濃い人々が巻き起こす騒動を面白可笑しく観せる。大声、緩い笑いは日常の光景を表したかったのだろうが、少し冗長に感じられた。

    一輝と香澄の間に子が授かり、まだ学生同士で産み育てることが出来るか。それぞれの親の生き・考え方、そして今後の2人の対処を通して<命>の紬を描く。特に香澄の母 香織(産婦人科医)も学生結婚をしたが、早くに夫と死別し 1人で彼女を育ててきた。それだけに経済的・精神的な苦労は身に染みて分かっていた。

    物語では、一輝の友人 望といつも一緒にいる雪江の存在が肝。香織の大学先輩の雨宮夫婦も学生結婚。妻は妊娠症状を訴え、夫は気遣っているが…。望の本心が知れてから、物語は大きく動き出す。実は望と雪江は、この世に生まれてくることが出来なかった「命<霊>」である。しかし雪江と望の思いと行動は逆で、そこに愛憎の深さを描きこむ。さて雪江、望の両親は…劇場で。

    舞台技術…ラストの照明は、ピース模様で人と人の繋がりを表すようだが、少しばらけている。そこに色々な出会いがあるような。音楽は優しいピアノの音色に癒される。衣裳…雪江はフワッとした白地服、望はピッタリとした黒地服で対照的に表し、同じ霊という存在だが思いの違いを示す。最後は望も白地服、そして2人が赤い糸ならぬ紐を持って人々を紬(繋)ぎ結ぶ。実に清々しい印象、余韻を残す。
    次回公演も楽しみにしております。

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    2023/06/03 10:50

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