実演鑑賞
満足度★★★★
数年前の「PLUTO」が中々であったので今回も「エヴァ」原作を知らない身であるが期待して訪れた。冒頭を逃したのは残念。入場すると紗幕前での舞踊パフォーマンス。その後教室の日常シーン、だったか。恐らく冒頭では原作主人公に当たる少年(芝居では叶トーマ)と、使途との格闘シーンで(指令に当たるのは若手の女性司令官か父親に当たるメンシュの創立者叶か)、苦悩の呻き声を上げてどうにか戦闘を終える・・という感じだっただろうか。
実は何年か前、アニメ版を見始めようとした事があり第一回、二回まで視たか・・だが続かずそれきりになった。主人公はエヴァンゲリオンに乗り込み(実際には操作室に入り一体化する)、戦うのだが終始拒絶感を覚えて叫び続ける。恐怖と闘う。この作品は時代に合ったのか大ブレイクし、従来の勧善懲悪な正義のヒーロー像とは一線を画した作品と聴いていたが、それらひっくるめて目で確かめてみたかった。
原作を踏まえたオリジナルストーリーだという。その評価がポイントのようである。
私的には舞台処理等の技術は「PLUTO」を思い出させたが、演出家の本業でもある舞踊の比重が高い。紗幕を使ってその前で踊りを見せ、その間に裏で大転換をやる方法が多く取られていた。これは普通の暗転に近いテンポで、ややダイナミックさに欠いた。
そしてストーリーの方であるが、どの程度オリジナル(と言ってもアニメ版、映画版3作品と見ると多様であるらしい)を反映したのか不明だが、無理やりに織り込んだように思われる部分が終盤に、ほころびを露呈したようで些か寂しかった。