小泊の長い夏 公演情報 渡辺源四郎商店「小泊の長い夏」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    近未来でも家族関係を描いた
    人と人との物語。宮越昭司さんの圧倒的存在感が芝居を支えてる。設定はそれほど活きていたようには思えず。98分。

    ネタバレBOX

    (本当にネタばれしています。)

    あらすじ。地球温暖化、海面上昇でで東京も海抜が低い地域は水没し、洪水もあって壊滅状態。多くの人々は青森に難民として流入。駅裏のスラム街に住む難民達は小泊の大照神社の宮司の息子の家族を語り、ひと芝居を打つことに。これが成功すれば3年は住宅に住めるのだから…。

    会話の端々から設定の世界は見えてくるものの、その中で生きている人達の背景の提示が少ないため、人の物語としての深みが足りないような。宮司の息子はなぜ逃げ出したのか、なぜ戻ってきたのか、妻役の女性が受けた傷は等々。なによりなぜこんなワザとらしい芝居をするのか?
    東京に出て29年音信不通の息子が見つかり、宮司が最後に会いたいからと頼んで連れてきてもらう。息子は父を喜ばせるために、事業で成功し、結婚して子宝にも恵まれた大家族で幸せな生活をしているのを見せ、その晩安楽死させる薬を注射するミッションを担って神社に戻ってくる。それが全て父からの依頼だとも知らずに。
    このせっかくの二重構造も出てくる人々が背負ってる人生が見えにくく、上辺の過剰な芝居ばかりが鼻につくため、肝心の核心が弱く感じてしまう。ちょっともったいない作りだったかなぁ。

    話は少しでも青森の地図と地名(小泊、青森市、野辺地、小川原湖等)がわかってるとイメージが湧きやすいかも。

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    2007/07/13 11:09

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