実演鑑賞
満足度★★★★★
元戦隊ヒーローだった栄光がかえって足枷となり生き辛そうに映る主人公
いつのまにか学生時代の友人との間に生活格差が生まれていたり、日常でのさり気ないジャブが着実に効いてくるビターな一面もありながら同時にシニカルな笑いやら哀愁やら様々な感情が生まれてくる興味深い観劇体験でした
登場人物一人一人にたっぷり時間を割いているわけでは無いのに、各々の人間性がしっかり浮き彫りになっていくエピソードテクニックが本当に見事で
色んな人間臭さが混ざり合ってぶつかっていく様が絶妙に面白く且つ感慨深い
過去と現在の間に流れている(舞台上には描かれていない)余白の時間をも想像で描きあげようとする欲求が募り、そうした過程もすっかり肉付けされている手法も見事だと思いました