満足度★★★★
濃縮還元100%
冒頭、「コトの結果」らしきシーン(薄暗い中でチラ見せするのも不安感をあおって○)を見せた後、ストーリーテラーを務める絵里の独白で10年前まで遡り、成人して酒とタバコをやりたい彼女がバーで「オトナのオンナ」を感じさせるふき子と出会ってから「そこ」に至るまでの軌跡を見せる…というスタイル。
歌に映画に芝居にと才能を発揮していたふき子が、彼女の言うところの「お化け」(=インスピレーション)が降りてこなくなったことに対して焦り・苛立ちを募らせてゆく過程をじっくり描いた前半(ってか大半?)の観応えが圧倒的。またそこに程よく笑える部分を挟むのも巧い。
で、「劇団、ふき子さん」の旗揚げ公演千穐楽で解散を宣言した主宰不在の打ち上げで劇団員から出る批判がやたらにリアルでニヤニヤしながらヒヤヒヤしたり…(笑)
そうして迎えるクライマックスは、「ぶぶか」店内にある油そばについての注意書きの如く「体調の悪い方はご遠慮ください」な痛み満載(笑)で、前々回公演『ヌンチャクトカレフ鉈鉄球』(08年11月)と通ずるスプラッタ系。
この1月(!)の前回公演『急襲キルフィールド』で感じた物足りなさを補って余りある、的な?(笑)
そんなこんなの内容、劇団員のみによる公演ということで、濃縮還元100%な印象?
また、オープニングクレジット映像もスタイリッシュだし、いつもながら生キーボードによる音楽と歌の完成度も高く、しかも全席指定で下手側の席だったので演奏する和田俊輔がよく見えたのもヨカッタ。
あと、序盤での絵里のメガネっ子ぶりに萌え~っっ!!!(爆)