動け!人間! 公演情報 鰰[hatahata]「動け!人間!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    なんとなく「淡水魚」と呼ばれている方
    【プログラム『た』→なんとなく「淡水魚」と呼ばれている方】を見ました。

    「創作過程を公開する」事を目的とした公演という異色の公演で、正直面白いのかどうか不安でした。

    結果、役者さんの魅力がズイっと出てきて、とても楽しめました。

    ネタバレBOX

    ただ、演劇はやはり完成された作品で勝負してほしいという気持ちも強く、最初と最後に見せてくれる発表作品があまり面白くないのが難点だと思いました。

    稽古は本当に面白くて、演劇は本番より稽古場のほうが面白い、というのがひしひしと伝わってきました。
    でも、本当はそれじゃいけないのだとは思いますけど・・・。

    この日はクライマックスのシーンを作る、という事で斉藤美穂さんと高須賀千江子さん対象にタップリ時間を取って、正に1から組立てていってました。
    その作品作りを見れただけでも十分満足でした。
    普通の台本があって、それに沿ってシーンを作っていくだけの演劇ではないから、こういった稽古の面白さ、魅力というのも大きいのだと思います。

    斉藤さんに「自分は何だったら高須賀さんに負けないと思いますか?」と問いかけるところから始まって、答えは「陰気」。
    「じゃあ陰気を表現してみてください。」
    と言われても陰気なんて表現できなくて、逆に「じゃあ高須賀さん、陽気を表現してみてください」と言われて、悩んだ末笑顔で陽気なダンスをする。
    「一緒に踊ってみてください」
    とかやってるうちに、うまくいかないということで方向性を変えて、「力士を演じてください」「ディズニーランドの思い出を語ってください」とか演出の指示が出て、汗だくで取り組む姿が魅力的。
    「ディズニーランドには行ったことがあります。2回あります。高須賀山は?」とかセリフもその場で作られてて。

    途中どうしても笑ってしまう役者に「笑わないで真剣にやって。思ってるほど面白くないから」という冷静な神里さんの指摘が、浮ついた稽古場を冷静に見ていて、さすが演出家でした。

    最後に通して上演してみたけど、うーん、出来てる作品はあまり面白いとは言えないんですよねえ。

    0

    2010/05/02 03:12

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大