鉄音、轟然。 公演情報 M²「鉄音、轟然。」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     三里塚闘争の投げ掛けた普遍的問題を見事に浮き上がらせた。現在に続くこの欺瞞国家の姿を目撃すべし。華5つ☆(追記後送)

    ネタバレBOX

     鉄塔に対する攻撃音の度に天井から下がった電球が点滅する。而も点滅する電球の場所は一様ではない、今作の冒頭シーンである。この轟音と複数の電球が、攻撃される轟音の度に別の場所で繰り返される点滅が所謂三里塚闘争の経緯と、理は農民・空港建設反対側にあるにも拘らず相手が国家という責任無化システムであるという事実の齎す結果を象徴している。
     千葉県に建設された成田空港は1966年7月4日に佐藤栄作内閣によって閣議決定され、地元農民への通知も相談も無しに強行された。つい先日強行された鉄塔撤去も一旦は国家のミスを認めているにも拘らず、身勝手な立法と圧倒的不均衡の暴力によって強行されたものである。少し背景を述べておこう。成田に空港用地を閣議決定する直前には冨里が候補最適地とされ三里塚から10㎞程離れたこの地が新空港建設の対象地であったが反対運動によって頓挫していた。三里塚が選ばれた理由は幾つかある。政府は米軍によって極めて広大な空域を占拠されている航空管制、気象条件などの条件面で富里と差異がなく、「天皇」の牧場・下総御料牧場並びに県有地を最大限に利用できたこと、この為民有地買収を少なくできることなどに着目した。

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    2023/03/11 14:01

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