美しい手紙 公演情報 ライオン・パーマ「美しい手紙」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    藤みねつこ・・笑
    個人的に藤みねつこ先生の授業はマニアックでサイコーだった。(^0^)

    ネタバレBOX

    大学時代ボーリング部の仲間だった5人は1通の手紙によって呼び出され同窓会のような感覚で集まる。そして彼らのマドンナだったフナレも彼ら同様に呼び出された。この時に岬が記憶喪失になっていると知った残りの4人は岬の記憶を回復させようと思い出めぐりを始める。

    この思い出めぐりの中の一つにボーリング部で公演した学芸会「メカロメオとジュリエット」のイングリィッシュ劇の再現があるのだが、もうこれは笑劇そのものでメカロメオがロボコップならぬロボブッチャーのナリでおよそヒーローとは名ばかりのイカレタサイボーグなのだ。緩い喜劇のさまでアニメを見ているような気分になる。笑

    そんな学生のころの風景を織り交ぜながらかつての5人は全員が真剣にマドンナに惚れていたにも関わらず誰もが打ち明けられなかった心理をも映し出す。その中で暗黙の掟を破ったかのように岬がマドンナに宛てた匿名の手紙を書いてしまう。書いたもののその事に後悔した岬は自分が記憶喪失になったフリをすることでその手紙そのものを打ち消し忘れてしまったことにしようと企み今西の協力を得る。

    一番好きな人に10年経った今でも告白出来ない心理を甘く切なく魅せる。告白してしまったら最後、気まずくなって離れるかそれまでの友情めいたものが無くなってしまうかのように思われ恐いのだ。それらの感情は錆付いた匂いとともにカラカラと空回りして収まりようがないのに、それでも変わらぬ心でフナレを想う。

    だが、時として人生は絡まりすぎた糸が容易に解けないように、違った方向をめざして急速に流れて行ってしまう。フナレはその手紙を気にしながら引っ掛かったまま別の誰かと結婚が決まる。

    喜劇でもあり青春の1ページでもあった。やがて5人とフナレはそれぞれの「思惑」という心に蓋をして明日という人生に船出するのだ。いつものように・・。


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    2010/04/26 16:56

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