春の海 公演情報 世田谷シルク「春の海」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    過去と現在の二重構造のバランスが見事。
    世田谷シルクの舞台は絵画的だ。詩的な言葉、想像力をかきたてるシーン構成、リアルなシーンの間に幻想的要素を組み入れ、物語を多重構造にし、奥行きを広げている。

    途中ところどころで入る世田谷シルク独特のダンスがいい。どこでも見たことのないダンスで癖になりそうだ。新しい世田谷シルクの売りになるかもしれない。

    役者ではタラミ役を演じた山本映子が田舎の凛とした女性を好演していた。また堀越涼がネタバレになるといけないので詳しく書かないが、難しい役を見事にこなしていた。相変わらず芸達者だ。

    ネタバレBOX

    始まってからしばらくは、子供役を大人のかっこのまま無邪気に演じる役者たちに少しついていけないものを感じたが、途中からはそれが逆に面白くなっていった。ここら辺、演出家の狙いだろう。

    堀川炎が描こうとしているテーマはとても面白く、またその描き方がとても斬新だ。随所に魅力があるのだが、全体としては未完成感もあった。

    核となる登場人物、核となるエピソード、ここら辺が際立ってくるとさらに素晴らしい作品になりそうだと思った。たぶん、まだまだ堀川炎は手を入れてくるはずだ。これからもっともっと面白い作品になるはず。楽しみだ。

    0

    2010/04/10 05:45

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大