猫丸先輩の演劇 公演情報 O-MATSURI企画merrymaker「猫丸先輩の演劇」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    脚色としても見事
    倉知淳の原作(未読)を元にした短篇連作、オープニングエピソード(五十円玉二十枚の謎)に導かれての3編の短篇(空中散歩者の最期・猫の日の事件・寄生虫館の殺人)とそれらの合間に演じられる連続もの的なもう1編(日曜の夜は出たくない)という構成や探偵役の猫丸先輩を演じるのが各編でそれぞれ別人というツクリが独特で面白い。
    さらにプロローグ以外の部分を劇中で(それも中野にある劇場で)上演されている芝居と明かした上で、「プロローグでの猫丸(=劇中でのリアル猫丸)」がそれまでの疑問点を指摘するエピローグ…というより最終エピソードが秀逸。メタフィクション的なものって好きなんだよなぁ。
    実は原作ではそこんところど~なの?と思って後から立読みでナナメ読み(爆)したら、原作もそうなのね。ただ、原作では芝居ではなく小説という設定なのだけれども。
    ちなみに「寄生虫館…」の謎解きで、点検中で使うことができないエレベーターを使ったトリックでは?と思いながらも実はそうではないのがひっかかっていたので「あ、やっぱり!」的なヨロコビもあり。
    そんな部分に加えて、倉知淳の小説家デビューのキッカケとなった「五十円玉…」をオープニングエピソードに持ってきたり、「猫の日…」では猫を半ば擬人化しつつ役者に演じさせたりなど、脚色としても見事。

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    2010/04/09 10:34

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