まっくらやみ・女の筑豊(やま) 公演情報 椿組「まっくらやみ・女の筑豊(やま)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    面白い、お薦め。
    明治32年から昭和35年までの約60年間、炭鉱で生きてきた女の まっくらやみを点描した人生劇。そんな彼女らが紡ぐ暗黒の世界を浸蝕し、輝かしい未来を…。物語は昭和35年迄だが、戦いは現在も続く、その意味では地続きの問題・課題を扱った骨太作品。勿論タイトルから女性の視点で捉えているが、単にジェンダー問題だけではなく、<時代>という 大きな うねりに翻弄された人々の生き様が力強く描かれている。物語は、当時の基幹産業である炭鉱、その繁栄と没落が人の生き様に重なり解り易い。また演出が素晴らしく、舞台美術を巧く使い 地べた いや更にその下にもぐって働く女性の逞しさを観(魅)せる。

    ジェンダー問題と同時に、女性としての生き様に不安と苦悩、そして葛藤を描くことで 単に炭鉱の女性労働者だけではなく、広範な働く女性を対象にしていることが解る。
    また、当時<戦時>の国策に翻弄され、自分の故郷はどこか、帰る場所はあるのか といった慟哭が痛ましい。どんな苦境であっても「生きていく!」、その先に希望があるのだから…まさに現代にも通じる人生の応援歌。
    (上演時間2時間10分 途中休憩なし)追記予定

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    2023/02/10 06:16

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