居りんす。(おりんす) 公演情報 み企画「居りんす。(おりんす) 」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    しっとりとした趣きある大正浪漫
    大正時代、吉原の遊郭での人間模様を描いたもので、そう言えば1月の『爾汝の社』や前年11月の『おんな』など、ここのところ遊郭モノが多い…(後者は同じ萬劇場での上演だったし)
    前の2本が江戸時代だったのに対してこちらは大正時代という違いはあるのだが。
    で、本作。幼い頃の記憶を失った画家が、ある遊女の絵を描いて欲しいという手紙により遊郭を訪れると、彼にやけに親しく接する少女がいるが、彼女の姿は彼と1人の遊女にしか見えていない様子で…という状況から始まる物語。
    しっとりとした趣きある大正浪漫(背後にある大正時代のモロモロがにじみ出てくるようでもある)に一抹の切なさや人情の機微的なもの、遊女のプライドなども絡めて鮮やか。
    ただ、終盤の火事場面での音楽がやや甘美なのが珠に瑕?
    なお、落ち着いた語り口に「昭和のブンガク」的な雰囲気も感じ、思い起こせば先述の2作にもそれはあり、内容もさることながら黒を基調とした装置(3作ともそう)にもその理由があるのか?とも思う。

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    2010/03/31 10:52

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