泣き虫なまいき石川啄木 公演情報 ハイリンド「泣き虫なまいき石川啄木」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    面白い!
    コメディかと勘違いしたほど笑えた!特に嫁姑のいざこざの愚痴の応酬の犠牲になった京助が哀れ!笑

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    啄木の日記を元にした芝居。今回は姑役の石川カツの表情や仕草が愉快でとにかく笑った。啄木を軸に家族の人間関係や嫁姑の止まないいざこざ、借金漬けの毎日、質屋通いの日々を背景に啄木がどんな事を考え悩み、結核に倒れるまでをちょっとコメディタッチに綴ってあったものだから、楽しめた。

    舅と姑の夫婦の関係や、それをみて育った子供たち。そして今度は兄・啄木とその妻節子との関係、更に嫁姑のいざこざを目のあたりにし、啄木の妹・光子は「だから賢者は家庭を持とうとしないのよ。家庭が戦場になったら他人を救えないからよ。」なんて正論を吐くあたり、妙に納得してしまう。

    そして舅の酒好きが過ぎて仏壇までも七草に入れてしまう場面も苦々しい。そんなどーしようもない舅は常に酔っぱらって禅の道を説く!笑
    しかーし、欠陥だらけのような舅は節子が啄木の親友・宮崎と不貞を働いたような場面で「おなごの心の中には鬼と仏が住んでいる。妻を少しでも心に残ってるなら時を待て。」と啄木に説得するあたり、ただのクソ坊主ではなかった!笑

    そんな修羅場も潜り抜けどうにか収まるような流れの中、啄木と節子と姑は同じ時期に結核を患ってしまう。特に争いの絶えなかった嫁姑は急にお互いを労わりあうようになる。この展開でのカツのセリフ「近々死ぬと解ればこんなに優しくなれる。不思議だなー、人間って。」と吐く。

    啄木の怒涛のような家族と人生を解り易く魅せた舞台だった。毎回のことだが、ハイリンドのキャストらの演技がお見事だった。時に、セリフの合間にコメディ的なお茶目さが見え隠れする技は秀逸でとにかく楽しめた舞台。

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    2010/03/30 17:26

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