モグラの性態 公演情報 ぬいぐるみハンター「モグラの性態」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    近年稀にみるセイシュン超大作!
    ガラスのハートを持ってる非モテ男子にとって、気になるあの子に相手にしてもらえないことは首つりするよりツライ。屈辱的ですらある。
    愛をクダサイ。とは死んでも言わない。女なんかいらない。ならまぁいいか!?
    妄想力の肥大化とコンプレックスと女子への恨みと羨望の眼差しなんかに翻弄されながら日々、玉砕しているDOTEIソーヤングたちが織りなすダーティーワード満載、シュールでナンセンスなギャグに抱腹絶倒の暴走劇。 
    あぁ、セイシュンがこんなにも情けなくて汚くて救いようがなかったなんて!

    ネタバレBOX

    客入れ時から役者が舞台にいてぐだぐだ何かやってますね。
    (といっても、爆音で音楽かけながら4人でつるんでるだけなのですが。ブランキーとか嘘つきバービーとかオナマシとか流れているのでPUNK ROCKがお好きな方は早く行かれた方が楽しめそうです。)

    舞台装置がすごい!色んな意味ですごい!!グラビアアイドルやヌードモデルたちのスクラップがテキトーに壁一面に貼られていて、スプレーで落書きされていたり、鼻毛書かれてるグラビアアイドルがいたりして、カオスちっく。
    上手側にはソファーが3脚あって、下手側は廃置き場みたいな感じ。
    席は上手側の方が観やすいとおもいます。(下手側に座っても見えないことはないです。)

    ストーリーは『つけると快感が得られるコン●ーム』を製造・販売している会社の一社員がひょんなことから世界中に蔓延させてしまった新型HIVウィルスのワクチンを開発するまでのエピソードと、このコン●ームを使って公然と援助交際が行われている高校生たちの日常にウィルスが広まっていくエピソードが交錯し、最後はへたれでDOTEIソーヤングな男子たちの愛で世界を救ってしまう、なんだかちょっぴりいい話。

    地下室みたいな硬質な場所で公演しているためか、全体的にざわついた、がしゃがしゃしている感じの舞台で銀杏BOYZやゆらゆら帝国の曲がとてもよく合っていて、世界観を惹き立てていました。
    『グレープフルーツちょうだい。』なんてセリフもあったりするのがちょっと粋。

    世界中に新型HIVウィルスが蔓延する設定は、レオス・カラックスの映画、『汚れた血』を想起しました。(カラックスの方は愛のないセックスによって特殊なウィルスに感染する設定ですが。)

    劇中、この新型HIVウィルスが発祥した時期や、現在の状況説明なんかを
    マイク・パフォーマンスという形にしてライヴ感覚でやる演出が新鮮でした。(このまま一曲歌っちゃったりしないのかな。と期待してしまったり。)

    ギャグは個人的にはグッとくるものが多くガブリエルのI was gay、ターミネーター、暴れん坊将軍、H2Oの想い出がいっぱい・・・などたくさん笑わせてもらいましたが、タイトルにもなっているモグラと人間の接点が、あまりわかりませんでした。あのモグラは、単なるギャグだったのでしょうか。謎でした。
    そして、今後公演を打つ際も団体のマスコットキャラクター的な存在として着ぐるみは登場するのでしょうか。その点は少し気になります。

    キャラクター造形が丁寧になされており、言い回しや特徴など誰ひとりとしてカブっていなかったのであれだけ多くの登場人物が舞台にわしゃわしゃいても混乱することなく観ることができました。

    強いと言えば、主要な4人のボーイズたちの性格があっさりしているように感じました。他が強烈なキャラクターなため、バランスは取れていたのですが、
    4人のうち2人くらい出払っている時に少々手持無沙汰だったような…。
    性に対して真剣な彼らを打ちだす方法としてたとえばあらかじめダーティーワードが吹き込まれたテープレコーダーを再生しながらテキストを開いて練習してるような光景を描いてもいいんじゃないかなぁ、とおもいました。

    7

    2010/03/27 07:20

    0

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  • Hell-seeさん

    >セーラー服と機関銃ですとか、上司がん〰マダガスカル!って言うやつとか。

    ありました、ありました(笑)。台詞じゃないけど意味のない社長のアシモ動きとか。

    ゆらゆら帝国の件、たった今知りました。で、そのこと書き込もうとして・・。
    曲名は覚えてませんけど、私はこれから普通の音で聞きましょう(笑)。

    2010/04/01 07:36

    >アキラさん

    >あっ面白い台詞だな、っていうのはいくつかあったんですが、確か社長とか家元とか・・・でも終わったらどんな台詞だったのか忘れてましたけど(笑)。

    やっぱりですか。笑
    私もですよ。あ、でもコントは結構覚えてるんですよ。
    あの、セーラー服と機関銃ですとか、上司がん〰マダガスカル!って言うやつとか。
    っていってもそれくらいですけど!爆

    なんてそうこう言っている間にゆらゆら帝国が解散してしまいましたね…。作品の最後にかかった曲って昆虫ロックでしたよね、確か。今、爆音で聴いています。

    2010/04/01 06:54

    >ゼロ年代的な青春パンクに近しいノリ

    まさにそうですね。そんな感じだから下ネタちっくでも意外と嫌みがないんでしょうね。

    >いつまでも心に残るような名言じみたセリフは感じられなかったのですけれども、

    あっ面白い台詞だな、っていうのはいくつかあったんですが、確か社長とか家元とか・・・でも終わったらどんな台詞だったのか忘れてましたけど(笑)。

    2010/04/01 05:46

    >アキラさま

    フォローありがとうございます。気持ちだけはいつまでも若くありたいものです。笑

    アキラさまのおっしゃる通りこの作品は、セックスピストルズのような格好よさもスターリンのような過激さもない、自虐的でいて適度にアカルイ、ゼロ年代的な青春パンクに近しいノリだったとおもいます。
    私個人と致しましては、そのような音楽をリアルタイムで聴いてきた世代なので懐かしくもあり、微笑ましくもあり・・・でしたが。

    >私は、意外とまっとうな会話劇だと感じました。

    言われてみて、確かに!とおもいました。
    意味不明なショートコントで場つなぎするとかなかったですしね。
    いつまでも心に残るような名言じみたセリフは感じられなかったのですけれども、
    あのぐだぐだ感が好きだったのですよ。笑

    2010/03/30 17:30

    Hell-seeさん

    >そんなに若くもないのですが

    いやいや意識が若いのでしょう・・・ってフォローになってます?(笑)。

    >私の中でこの作品は、スタンド・バイ・ミー的な位置づけなんです。
    なのでゆら帝は、ある意味ベン・E・キングですね。笑

    わははっ! それは凄い!

    >お芸術に唾を吐きかけるようなパンク精神を感じられる作品

    私は、意外とまっとうな会話劇だと感じました。毒や過激さも適度かと。いろんなもの見過ぎて、私の感覚が鈍ってるのかもしれませんが(笑)。
    パンクって言っても、ここ10年ぐらいの日本語パンク的な印象なんでしょうか。
    ピストルズに代表される70年代後半の初期パンクやそれを受けての、日本の初期のパンク系のような過激さ卑猥さとはちょっと違う、ある意味お行儀のいいPOPなパンク(そんなのあるか? 笑)というか。

    >ひたすら満足度のみで付けてます!

    結局は、私も自分の感じたままの尺度で付けていますから、おんなじでしょうね。

    Hell-seeさんの見方というか、感想には劇団への愛があると思ってます。
    この劇団へのレビューもそういう愛の結果の☆でしょうね。

    2010/03/30 06:54

    >アキラさま

    こちらの方にもご丁寧にコメントを頂きましてありがとうございます!

    私はもうアラサーなのでもうそんなに若くもないのですが…汗
    高校生くらいの男の子がたむろってるのってなんかいいな。っていうあこがれです。
    私の中でこの作品は、スタンド・バイ・ミー的な位置づけなんです。
    なのでゆら帝は、ある意味ベン・E・キングですね。笑

    こういうお芸術に唾を吐きかけるようなパンク精神を感じられる作品のこりっちの星の数は、
    思想とか完成度とかあんまり関係なくただもうひたすら満足度のみで付けてます!笑

    2010/03/29 22:41

    大絶賛ですね(笑)。
    Hell-seeさんの若さが共鳴したということでしょうか(笑)。
    確かに銀杏やゆら帝は似合ってました。
    私には、特にゆら帝のまったり感が舞台を支配していたように感じました。それほど弾けなくて。

    2010/03/29 06:55

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