止まらずの国 公演情報 ガレキの太鼓「止まらずの国」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ディズニーのシンデレラ城的体感!
    とにかくセットが本格的!セットの技巧が秀逸な劇団って半端な気持ちで取り組んでない分、観劇前から期待に打ち震えちゃうわけよね。笑

    中近東のどこかに旅してる輩らが一軒の格安宿屋での風景を描いた作品。

    以下はネタばれBOXにて。。


    ネタバレBOX

    もはや、旅人とは言わない、つまり世界各国が故郷だと思っている気侭な旅を生き方とする達人のサン、旅のリーダー的存在の大塚、地球の歩き方の達人・かお、韓国のミン、ミンの彼・コウジ(日本人)、旅がまだ浅い竹田とともか、そして宿屋の主のザフラとオサマの宿屋でのやりとりの風景を前半、ゆるゆると見せる。

    これらの描写の仕方はいわゆる普通だ。彼らが旅を続ける上での情報交換や、日本の今を話題にし、どちらかというと取り留めのない話題に、物語というよりも、彼らの会話をただただ観客に紹介してるような感覚だ。だから、個人的には特別な感情もこの舞台でファンタジーな空間を旅するという感覚も起きない。

    ところが、後半、物語は一気にデンジャラスな香りへと突入する。それは・・・まるで殺人現場に「危険!」と書かれた黄色いテープが交差して張られるような異様な雰囲気に宿屋がさらされるからだ。宿屋の周りはいつの間にか静寂が漂い、そしていつの間にか宿主らが居なくなり、突如として戦車が走るまわる。兵隊が路上を練り歩き、怪しい音楽と放送が流れ、パン!パン!パパン!!などと、銃の音が響く。

    当初、何事か!?と暢気に考えていた旅人らは、人っ子一人居ない周りの景色にビビリまくり、今まで体験した事のない異質で危険な状況に、完全に動転してしまう。世界は常にどこかで戦争を繰り返しているのだ。彼らはいつ何時、自分たちが戦争に巻き込まれるかも知れないと、恐怖に慄き、慌て、理性を失う。宿屋の中の旅人は全員がパニクり泣き叫ぶ!

    人というのは本当にちっぽけだ。外の景色は旅人らを心理的に追い詰め、今までの自分たちがあまりにも危機感がなかったと反省させるように警告する。物語はメッセージ的なセリフも飛び交い、いざ死ぬという時に人はやっと己の過去を振り返るのだ。身重の妻を日本に残してまでも夢を見続けていた男はこれまでの行いを後悔し懺悔のように妻の留守番電話にメッセージを残す。

    舞台も観客もシン!と静まり返った矢先、「どんどんどん!!どんどんどん!」と外からノックする音が・・。ワタクシ、心臓が飛び出るほどビックリした!椅子から10センチくらい飛び跳ねた!ビクゥッ!!!って。

    しかーーし!、外は戦争が始まるのではなく、国を挙げてのパーティーとかで、たぶん・・・チンポコ国王の祝祭だったのだ!結果はアホらしいけれど、ここまで観客を誘導する仕組みに脱帽!だから、物語を楽しむというよりもその体感を楽しむ。といった味付け。

    観劇後、女神のような美女に挨拶されて???状態なワタクシ。美女曰く「いつもアゴラでお見かけします。主宰の館そらみです。」って。
    いあいあ、この美人がこの物語を書いたの?しかも・・・チンポコ国王ってww
    どんだけお茶目なんでしょ。美人で秀才でお茶目ときたら欠点はないなー。
    神はやっぱ平等じゃあないんだねっ。
    神様、今からでも遅くはない。彼女に何か欠点を授けたまえ~~。むふふ!(^0^)

    0

    2010/03/26 16:56

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大