満足度★★★★★
期せずして傑作舞台に出会う
そもそも、この公演を観ようという決め手になったのは、チラシの吉田さんと佐藤さんの、2編の主役の眼光に引かれてでした。
吉田朋弘さんは、大学の卒業公演、「ブンナよ、木から下りて来い」の素晴らしい主演振りを拝見した時から、注目していた役者さんですが、この間の青年座の公演と言い、今回と言い、本当に、若いに似ず、完成された演技表現力があり、まずは、そのことに感嘆しました。
そして、浮浪者のお爺さん役がまた素晴らしく、誰だろうと思っていたら、若い頃から、記憶に残る役者さんだった、志村史人さんでした。
2部にご出演の役者さんは、たぶん初めて拝見する方ばかりでしたが、こちらもまた、抜群のキャスト構成。特に、主役の佐藤晃子さんと変な男役の菊池豪さんの好演振りが光りました。
不条理劇テイストの人間哲学劇の趣の2作。脚本、演出、照明、音響、美術と、何を取っても、ハイクオリテイな舞台で、大して期待していなかった分、余計に、思わぬ、好舞台を拝見できて、大満足でした。
三浦剛さんの作劇スタイルも気に入りました。
次回も、是非拝見したいと思いました。
2010/04/02 23:40
2010/04/02 17:30
2010/03/27 08:00
ご丁寧にコメント頂き、恐縮です。
そうでしたか!人生哲学ととらえてはいけなかったんですね?
でも、とにかく、視覚的にも、大変愉快な作品でした。
不条理だったら、どんなストーリー上の矛盾も許されてしまう部分もあるのに、それにしては、なかなか一貫性のある内容だったように思いました。
以前、お父様にお目に掛かったことがあり、息子さんのお話を嬉しげにされていらしたので、どんな作家さんだろうかと、拝見できる日を楽しみにしていました。
お父様のご自慢の息子さんであることが、感嘆に納得できました。
次回は、川端康成ですか?昔、よく軽井沢で、川端先生をお見かけしたことがあります。
情感のある作風の川端作品を、三浦さんがどう料理なさるのか、楽しみですね。