完全な真空×BLACK BOX 公演情報 演劇ユニットG.com「完全な真空×BLACK BOX」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    期せずして傑作舞台に出会う
    そもそも、この公演を観ようという決め手になったのは、チラシの吉田さんと佐藤さんの、2編の主役の眼光に引かれてでした。
    吉田朋弘さんは、大学の卒業公演、「ブンナよ、木から下りて来い」の素晴らしい主演振りを拝見した時から、注目していた役者さんですが、この間の青年座の公演と言い、今回と言い、本当に、若いに似ず、完成された演技表現力があり、まずは、そのことに感嘆しました。
    そして、浮浪者のお爺さん役がまた素晴らしく、誰だろうと思っていたら、若い頃から、記憶に残る役者さんだった、志村史人さんでした。
    2部にご出演の役者さんは、たぶん初めて拝見する方ばかりでしたが、こちらもまた、抜群のキャスト構成。特に、主役の佐藤晃子さんと変な男役の菊池豪さんの好演振りが光りました。
    不条理劇テイストの人間哲学劇の趣の2作。脚本、演出、照明、音響、美術と、何を取っても、ハイクオリテイな舞台で、大して期待していなかった分、余計に、思わぬ、好舞台を拝見できて、大満足でした。
    三浦剛さんの作劇スタイルも気に入りました。
    次回も、是非拝見したいと思いました。

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    2010/03/25 22:35

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  • 三浦剛様

    ご丁寧にコメント頂き、恐縮です。
    そうでしたか!人生哲学ととらえてはいけなかったんですね?
    でも、とにかく、視覚的にも、大変愉快な作品でした。
    不条理だったら、どんなストーリー上の矛盾も許されてしまう部分もあるのに、それにしては、なかなか一貫性のある内容だったように思いました。
    以前、お父様にお目に掛かったことがあり、息子さんのお話を嬉しげにされていらしたので、どんな作家さんだろうかと、拝見できる日を楽しみにしていました。
    お父様のご自慢の息子さんであることが、感嘆に納得できました。
     
    次回は、川端康成ですか?昔、よく軽井沢で、川端先生をお見かけしたことがあります。
    情感のある作風の川端作品を、三浦さんがどう料理なさるのか、楽しみですね。

    2010/04/02 23:40

    KAEさん

    はじめまして。
    作演出の三浦剛です。

    「チラシを見ての観劇」とても嬉しいです。G.comのフライヤーを作り続けている栃木さんも喜んでいました。

    今回のレビューでは不条理性と、人間哲学のことを書いてくれる人が多いのですが、この作品は厳密に言うと「不条理も人間哲学もどうでもいいですよー、ただ、ただ生きてるんですー僕はー、私はー、だからもう勘弁してくださいよー」「いいえダメです、自分で頑張りなさい」というのがテーマになっているのではないかと、それを表現するための道具としての「不条理の出来損ない」と「出来損ないの人間哲学」で構築されているのかなぁ・・・なんて僕自身は考えています。

    僕自身、不条理の勉強も、人間哲学の勉強もしておりません・・・「勉強しろ!」と本当によく怒られます。
    でも「勉強しないで、とりあえずやってみる!」って言って、やっちゃいます。で、また怒られます。

    9月末は川端康成の「千羽鶴」
    ちょっとだけ、ちゃんと、勉強してみようかなぁ・・・と思っています。

    今後ともG.comをよろしくお願い致します。

    演劇ユニットG.com 代表 三浦剛

    2010/04/02 17:30

    KAEさん

    私のほうにコメントありがとうございます。

    >ハイクオリテイな舞台で

    確かにおっしゃるとおりでした。うまいですよね。
    ただ、それだけに私にとっては、まったく物語としての深さや面白みを感じない内容だったのが明確になってしまい非常に残念でした。

    多くの方の評判はいいようなので、私はかなり異端なようですね(笑)

    2010/03/27 08:00

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