満足度★★★★
客演なしスズナリ公演でこの地味な内容にPPPPの現時点のスタンスを再認識
とっても好きなPPPP、結成10周年の本作は、時にシュールに、時にリアルに、かるくユーモアをはさみつつ、人の心の本質を垣間見せる、そんなこの劇団ならではの雰囲気に満ちた作品でした。
初の「客演なし」、スズナリ公演で、気負いもなくこの地味な内容に、PPPPの現時点でのスタンスを改めて認識した感じです。
会議中に、若い同僚をいきなり殴ったため、その後の処置が決まるまで、倉庫に閉じ込められている男と、同僚たち。
そして、突然訪れた中学時代の同級生の女は、その男の”ある過去”を話しはじめる。
まぁ普通こんな題材は考え付かないし、まして舞台化なんて。
題名のとおり、犯した罪と、謝罪することについての考察を描いたものでしょう。
なぜ白塗り?なぜみんなの足元も白い?とかありますが、それは見る人がそれぞれ勝手に考えるとして、迎える結末は、爽快感もカタルシスもなく…。
深いようでいて、また軽く、挟み込まれるユーモアもまた、ペンギンらしい。
注目は、やはりうまい、ぼくもとさきこ さん。
困ったり、追い詰められたりすると輝く玉置孝匡さん。
10周年パンフレットの座談会が最高に面白くって、そこでも、何も覚えていない玉置さんと突っ込むぼくもとさんが可笑しい。
今から次作が待ち遠しい限りです。