まなざし 公演情報 掘出者「まなざし」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    本の面白さと役者の魅力が際立つ。
     不条理風な会話の中に物事の本質が見え隠れする芝居。家族とは?兄弟とは?恋人とは?人生とは?世界とは?少し病んだ登場人物たちの独自のロジックによる弾丸トークがとても面白かった。そして、ハチャメチャではあるが、ときに哲学的な会話に思わず引き込まれてしまった。

     役者では木村慎二の姉役を演じた石井舞、栄吉の婚約者を演じた黒木絵美花が独特の世界感を魅力的に演じてみせた。

     様々な設定の二人の会話がとても面白かったが、登場人物は病んでいる人間だらけなので、後半パターン化し、少しだれた部分があったのが残念。
    まだ初日なのでこれからどんどん良くなっていくだろう。

    ネタバレBOX

     後半舞台にはまなざしという役名の舞台監督が出てくる。様々なルールを司る神のような存在だが、舞台監督が舞台に出てくること自体がルール違反だ。そういった矛盾を逆手にとって、劇構造をさらに多重化している。

     まなざしという言葉が何を意味するのかと考えたが、やはり世界を見る神の視点だろう。登場人物それぞれはゴドーを待ちながらのように、ひたすら自分の求めるものを待ち続けている。それは永久に獲得出来ないものであるということを知らずに。

     田川啓介の物事を見つめる目はとてもユニークでとても深い。今後が楽しみな作家だ。

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    2010/03/20 01:42

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