実演鑑賞
満足度★★★★★
五彩の神楽第四段。初日に雨、千秋楽に雨という天気の神様も見ていたのかなと思ってしまうほど、ある意味天候まで味方をしていたなあという印象があります。そして劇場から外に出て雨が降っているとまるで物語の地続きのようでわくわくする!という気分になる舞台も然う然うないかと。「雨の日に舞台ってちょっと行くのも億劫だなあ」と思う気持ちも全く沸くことなく、むしろスッキリした上でテンション爆上げ気分になるバチバチのアクション舞台。公式さん曰く9.2割殺陣で構成されたお話ですが、残りの0.8の部分で繰り広げられる人間の奥底、根幹が見える瞬間が秀逸。物語の終盤、ろうそく男が表助に向ける視線がふっと変わる瞬間が好きで、幾重にも意味を考えられるところが見どころのひとつかもしれません。配信だけでは難解だった部分が多かった作品なので、舞台に存在する情報量の多さを直接浴びることができてよかったです。
主演お二人の殺陣の素晴らしさは言わずもがな、ゲストすべての方々が素晴らしく武器の概念をこれでもかと体言していました。その中でも後助役の野口さんの軽薄な表情が忘れられない。また通称オールスター戦と呼ばれる部分はアクションモブの皆様のかっこいい瞬間がこれでもかと詰め込まれており、今回導入の照明も相まってライブ会場にいるような、立ち上がって応援したい気持ちになるそんな舞台でした。