『世界の終わり』を囲む短編 公演情報 Minami Produce「『世界の終わり』を囲む短編」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    Bコースを観た!
    芥川龍之介の作品を題材にした物語はここのところ、良く観ている。だから予習としてはバッチリだ。
    「羅生門」にしても、「鼻」にしても「竜」にしても「地獄変」のあのおどろおどろしさは敵うものではない。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    そんなだから、「地獄変」の中の良秀が燃え上がる牛車の中で焼け死ぬ実娘の姿を書き加えるまでの経緯をいったいどんな風に演出するのかが楽しみだった。

    まさか「ギャラリーLE DECO 」を火事にするわけないしなぁ・・。なんてほくそえんでた訳よね。

    わが娘の苦しみ身もだえしつつ、焼け焦がれていく姿を陶酔しつつ事の成り行きを見守る父である良秀の恐ろしさ、絵師良秀の執念を、ここでは夫婦に置き換えていた。その場面はちょっとインパクトに欠けたかな?とも思う。血肉を分けたわが子が焼かれるシーンと、妻が夫を殺した瞬間の風景とは受ける感情の重みが違うと思うのだ。

    絵を献上した数日後、良秀は部屋で縊死するが、ここでは失踪して行方が解らないと閉じている。だから全体的にどの短編も芥川の香りは楽しめたがその真髄には届いていない気がする。それでもスリルはそれなりに味わえた。


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    2010/02/24 17:37

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