遠ざかるネバーランド 公演情報 空想組曲「遠ざかるネバーランド」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    青少年の自殺防止委員会制作(嘘)
    ここでの評判がよさそうなのでふらっと観劇。劇団の名前は聞いたことがあるが、芝居を見るのはこれが初めて。

    ネタバレBOX

    ピーターパンの話を読み替えたような内容。大王こと後藤ひろひとの作品とも通じるものがある。
    「本当は残酷なグリム童話」とか、裏サザエさんとか、かわいい物語のダークサイドを描いたともいえる。
    ピーターパン・シンドロームにシンデレラ・コンプレックス。メルヘンと社会心理学は結びつきやすいのかもしれない。
    空を飛びたがらない、すなわち子供のままでいたがらない者たちを、ピーターパンが次々と抹殺していくところがちょっとこわい。
    ストーリー自体がそれほど好みではないので、脚本の印象は面白さよりも巧みさが上回るけれど、どのキャラクターも魅力的に描かれているし、演じられている。
    舞台版の「ピーターパン」は見たことがないが、西洋ふうミュージカルのノリのいい演技を役者たちは達者にこなしている。出演者は13人。知っている顔はクロムモリブデンの奥田ワレタだけ。
    それにしても役者たちのキャラクターがどれも光っていた。あえて男女一人ずつを挙げるとすれば、フック船長の中田顕史郎、タイガーリリーの小玉久仁子かな。
    終盤で、話全体が、ピーターパンへの憧れと自殺願望の入り混じった悩める女子高生の心象風景だということが明らかになる。

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    2010/02/13 19:22

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