夢が壊れる。
いつだって夢を壊すのは現実の仕業で、我々は現実の中で生きています。夢を見る事は確かに幸せ。しかしそれが「今の現実の先に続く幸せ」か「今の現実を無視した幸せ」か。現実逃避の為に選ぶ理想はあくまで現実から離れたもの。現実に叶うはずがない。
登場する度に劇場空間を一気に蹂躙する小玉さんのパワー(笑)。これまで観た何度かの芝居で彼女のポジションはこういう場合が多いですが、決してワンパターンには感じません。安心して観ていられるし、演出家にとっても安心して任せられる役者なのでしょう。男女差別じゃないけど、女性でこれが出来るのは凄いと思う。男性だと厭らしさが出てしまう事もあるけど、彼女の場合はサラッとしていて清々しい。場を荒らして一色に染める児玉さんに対して、引き込ませたのが中田さん。温かさで包んだのが鶴町さん。