実演鑑賞
満足度★★★
「新・楽屋」は、「楽屋」(清水邦夫 作)へのオマージュ、「三通の遺書」はオリジナル作品のようだが、設定には現実に起こった事件等に題材を得ている。公演の魅力は、自前の劇場 スタジオCANーあまり広くはないスペースにしっかり舞台美術を作り込み状況を現す。視覚的には分り易く物語の世界へ容易に入っていける。
少しネタバレするが、二作品とも現実、いわゆる此岸の世であり、迷いや煩悩に満ちた世界を描いている。その意味で「楽屋」における女優A・Bと「新・楽屋」における女優A・Bでは住む世界が違う。そして「三通の遺書」は、出会わないであろう事件関係者を遭遇させる、二作品に共通して言えるのは奇知の発想力である。
しかし、それを表現して観(魅)せる役者の演技力が追いついていないように思う。二作品とも同じキャスト(基本 女優三人)で演じ分けはしているが、続けて観ると所々に同じ表情が観えてしまう。
(上演時間1時間15分 途中休憩兼場面転換10分)
22.11.29追記
2022/12/01 09:08
また是非宜しくお願い致します。