実演鑑賞
満足度★★★★★
とてもエネルギッシュな舞台。
演者の熱量が伝わってくる。
敢えて厳しい事を言わせて頂く。
感情の表現のチョイスは的確か?
必ずしも、悲しみ=涙ではないし、怒り=大声ではないと思う。
人間の感情は理性によってコントロールされているので、リミッターが外れて感情が爆発することは滅多にない。
この作品に関しては、そんな場面は数カ所だ。その場面を見所とするならば、他の場面(同じ場面内でも同様)でいかに感情を抑制して、山場はどこなのか考える必要がある。それは役者の役目だ。
それをせずに「俺の芝居を見ろ」と言わんばかりの演技をするから感動は薄れる。
感情を抑えるとテンションも声量も下がると思うかも知れないが、それは間違い。声のボリュームを上げれば良い。
これは訓練しないと出来ない事だ。
今の演技は、そのシチュエーションを「それっぽく」見せているに過ぎない。
どうか、自分の演技を論理的に組み立てていく事を勉強して頂きたいと思う。