満足度★★★★
奔放なビジュアル
やっぱり5年前の上演作品とはまったく違う演出だった。あのときは4つの劇団が同じ脚本を別演出でやるという企画だったから、舞台装置はほぼ共通ということであまり好き勝手ができなかったのだ。今回は単独だからそれこそやりたい放題にやっている。
脚本というのは目で読むだけでも内容が理解できるし、朗読されたものを聞くだけでも意味は伝わってくる。
そう考えると、舞台に装置を作ってそこで役者が登場人物を演じるという視覚的な側面は、あくまでも脚本の内容を理解するうえでは、補助的な役割しかはたしていないのかもしれない。
そんな理屈を考えてしまうのは、要するに、三条会の芝居では目に飛び込んでくる事柄と、耳に入ってくる内容が大きくずれているってことだ。