三月の5日間 公演情報 オーストラ・マコンドー「三月の5日間」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    表現方法の斬新さに感動!
    スタートから舞台上に見事に渋谷の雑踏が表現され、とても斬新な舞台だった。特に映像の使い方が見事で、客席も含めた劇場全体が渋谷となっていた。  
     驚いたのは自然な会話。あたかも本当に渋谷の街で交わされているような若者の会話が舞台上に展開する。台詞回しや間合いがとても自然で(というより完全に日常会話)、これだけ自然な会話を再現して見せることがどれくらい練習が大変なことかと逆に想像させられた。  
     舞台上では常時、ほとんどの登場人物(全部で8人)が出ずっぱりである。つまり渋谷の街のあちこちで起こっているであろう出来事を観客が俯瞰して見ているような構造だ。(以下はネタバレで)

    ネタバレBOX

     てっきり河合龍之介と岡田あがさが中心の芝居だと思ったら、(彼らも重要な役どころだが)安井順平と坂口辰平が最も印象に残った。彼らの会話は絶妙だ。うっとうしいキャラを見事なまでにうっとうしく演じ、そのうっとうしさが芸術の域まで達している。

     渋谷という現代を象徴する街をテーマにし、SEXや退廃、混沌、その中で生きていく若者達の日常をしっかりと切り取って、見事に表現して見せた。

     何よりも表現方法の新しさ、斬新さに感動。岡田利規作品とはひと味違った舞台を創り上げた演出家としての倉本朋幸の才能をしっかりと感じさせられた。

     余談になるが、渋谷で100人に実際にインタビューするなど、劇団員のこの演劇にかける熱い情熱が感じられた。また会場で全員に分厚いパンフが配られ、そこには対談や岡田あがさの小説などもあり、読み応え十分、観客サービスも満点だった。

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    2010/01/11 12:13

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