スポーツ演劇「すこやか息子」 公演情報 柿喰う客「スポーツ演劇「すこやか息子」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    なぜにこんなにリアルな感触・・・。
    舞台に浸っているうちに
    気がついたら
    息子を中心にした
    広がりがしっかりと浮かび上がっていて・・・。

    そこからさらに広がる生きる鼓動の中での
    いろんなことのリアルさに
    ぞくっと取り込まれてしまいました。

    ネタバレBOX

    エアロビ風の動きや
    短く繰り返されるセンテンスたち。

    そこから家族という「フォーメーション」や
    その中での個々のポジションが鮮やかにうかびあがります。

    不純物がないというか、
    骨格の表現であるはずなのに
    すごい実存感とリアリティがある。

    役者たちの呼吸がそのまま生きるということに
    つながっているように思えるのです。

    その中での生、結婚、そして死。
    さらには非婚や介護までがリズムに組み込まれて
    人の一生、さらには
    その血の履歴から未来までが
    描かれていきます。

    そのシーンが輝くたびに浮かび上がってくる広がりは、
    なにかネオン仕掛けの曼荼羅を観るよう。

    人が生きることがそのまま役者たちの呼吸に置き換えられて、
    整理運動にもにた一つの人生の終わりのすがたが
    強く印象に残りました。

    今までの「柿喰う客」とはちょっと異なるテイストでしたが、
    ドライななかに実直に通う毛細血管のようなものを感じるところに
    「柿」的な演劇の力を感じて・・・。

    上演時間はそれほど長くなかったはずですが、
    終わってみれば、舞台からやってきた質量に
    瞠目してしまいました。

    余談ですが、
    当日初日クリスマスとのことで上演された
    その後の茶番的な寸劇も
    ぐたぐた加減が
    とても年忘れ的で・・・。
    個人的にはけっこう好みでありました。



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    2009/12/27 11:34

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