スポーツ演劇「すこやか息子」 公演情報 柿喰う客「スポーツ演劇「すこやか息子」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    スポーツ演劇というよりは、
    体操ミュージカルという感じ。

    ネタバレBOX

    出演者18名でスポーツをやるには、王子小劇場は狭すぎるのではないか、少人数による対戦型の競技なのか、なんて開演前が考えていたが、なるほど、ラジオ体操とかエアロビクスなら大勢が登場してもほぼ定位置でやれるから問題ないわけだ。

    台詞劇としては一人の男の誕生から死までをもっぱら家族関係の変化・増減によって描いている。一方、役者たちの衣裳や動き、それに音楽はエアロビクス体操そのもの。17名は最終的に親戚同士の繋がりができるが、最後まで他人のままでいる1人は音楽の替わり目に掛け声をかける、いわばエアロビのインストラクター。家族劇という視点から見ると、彼は人間の一生を見守る神あるいは運命のような存在だ。一生のうちには家族の死や仲違いもあるが、役者たちはエアロビをやっているので、終始笑顔をたやさない。悲しい出来事と笑顔のギャップがかえって胸に迫る感じで、笑っていこう!という前向きさ、ポジティブ感として伝わってくる。

    人物をいくぶん記号化して、短い上演時間でスパンの大きなテーマを、音楽とダンスを交えて描くという意味では、柴幸男の「わが星」に似ている気もするのだが、個人的な好みからいうと圧倒的にこちらのほうが面白かった。上演時間は約50分。

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    2009/12/25 23:15

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