実演鑑賞
満足度★★★
フランス戯曲 2幕。1945年のジャン・ジロドゥ作。第2次世界大戦中、ドイツ軍の占領下で執筆した、彼の晩年の作である。
前半と後半とで劇風が異なって観えた公演。前半はパリのカフェで男たちが悪だくみを相談する光景であるが、演技が今一つで会話が弾まず冗長に感じる。後半は狂女が登場し活気が出てきて、騒がしさの中にテーマらしきものが観えてくる。
さて冒頭、池袋駅のアナウンスは何を意味するのか、は誰もが疑問に思うところ。勿論 上演劇場がある池袋を指すが、同時に世界中の何処かで起きている紛争や侵攻といった きな臭い出来事が、どの国や地域においても例外ではない。日本においても起こり得ることを示唆している と思うが…。
(上演時間2時間5分 途中休憩あり)