風吹く街の短篇集 第六章 公演情報 グッドディスタンス「風吹く街の短篇集 第六章」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2022/10/07 (金) 19:00

    座席1階

    グッドディスタンスの前章(第六章)「風がつなげた物語」の二編があまりにもおもしろかったので、嫌がおうにも期待を膨らませて向かった下北沢。まず、「犬も食わない」を見た。

    「夫婦げんかは犬も食わない」だから夫婦げんかの話なのだが、今作では四十代となった元妻(作家)がかなり前に別れた夫(映像監督)を食事に招くところから始まる。食事を用意しているのは二十代の若い男(編集者)だ。このたび、元妻はこの若い男と結婚するのだという。そこで元妻は言う。「(離婚後に買った)目黒の家をあげるから、犬11匹の世話を1年間してほしい」。
    元夫婦の会話は最初からヒートアップを連想させる。この元夫は若い役者たちにパワハラで訴えられ干されているという「昭和のおじさん」ということがまず、暴露される。だが、一方の妻はどうなのか。ここから「犬も食わない」状態に突入するのである。
    50分の短編で、笑える部分はたくさんある。結末は結構、予想外だ。
    「おもしろかった」と劇場を出て、この演劇をサカナに飲みに行ける作品。短いから、ソワレで見ても十分に飲む時間が確保できる。

    ネタバレBOX

    ちょっと現実離れしているのは、「元夫婦」げんかの間に挟まる、米ホワイトハウスが爆破され大統領が暗殺された、というSNS情報。この作家と結婚する編集者の若い男の携帯が鳴り、すぐに社に戻ってこいという。まもなく高校生が映像をでっち上げたフェイクニュースと分かるのだが、ホワイトハウス爆破の真偽がしばらく不明であるということはあり得ない。仮にこれが事実なら、メディアは大騒ぎになるし、そもそもホワイトハウスなどという衆人環視の建物が爆破されればそういう映像がそれこそSNSも含めてあふれ出すはずだ。

    というわけで、せっかく面白い展開だったのに、この点がとても残念。

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    2022/10/08 10:21

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