満足度★★★
初見であった『人間園』同様…
…複数の場所が同居する装置が見事で、かつブラックなのに可笑しさも同居しているのがナンとも不思議な感覚。
今回は2つの家族のリビングダイニングを共有させておりドアだけが違うのが特に面白く、両家とも朝食にテンプラが出るシーンなぞテンプラが盛られた大皿まで共通という…(@_@)
他に三男が告発しようとリバース機構に出頭した時に兄たちの声が空間を飛び越えて聞こえる部分もこの装置ならではだし。
それにしても復讐の機会を窺ってずっとストーカーまがいの行為をして「彼」を助けてからさらに10年以上も待っていた油沢家の母の執念深さには舌を巻く。女性作家が書いているだけにより説得力を感じたりもして(笑)。