実演鑑賞
満足度★★★★
小学生の時、教室で「お楽しみ会」っていうのがあったな~と、会場の配置がまさにその「お楽しみ会」で気持ちの距離間がすごく近いのと、この次何が飛び出すの!?感が全体に溢れていてとても楽しい。
衣装が良い塩梅に凝っているのも心憎かった。
演目の「あわれ彼女は娼婦」はなんと1630年頃の作品。
ちゃんとやれば3時間超えの超大作だそうで、あらすじも知らずに行きましたが、これが笑っちゃうほど分かりやすい。
本来いかに説明的にならずに状況把握させていくかの演劇だけれど、もうバンバン説明(解説)しちゃってるし(笑)
物語の基本をおさえつつ、凄く残酷なシーンを見事に笑いの湧き起るシーンに変身させたり、「NICE STALKERさんって普段こんな感じで演出をつけているのか?」とちょっとだけ舞台裏が垣間見えたり、
一歩先の展開がどうなるのか読めなくてもナビゲートに身を委ねていればちゃんと楽しめるという何とも快楽的な流れになっていました。
実際、この演目に関しては今回の見せ方があってこその「面白い」の部分が多く
「途中過程」という名の完成形と言えば良いのか、ここまで「あわれ彼女は娼婦」を楽しみ味わいつくせば、絶対的に「全編公演」を目指さなくとも、とりあえず賢者タイムで良いのではないかと個人的には思うのでした。